最後のフィルム。

今はもう手元にはない500C/Mの最後のフィルムを現像した。現像とデジタル化で3千円。今はフィルムも1本3千円だから6千円で12枚か…。
……
ヒト(ボク)は無から始まり、安全・安心、さらには便利や快適を求めてモノ・コトに対価を支払ってきた。それらを追い求めることに限りはなく、モノは増え続け、買い替えが進み、多くを消費してきた。そして、気づくと不要なモノが溢れて囲まれるに至った。そこには取得や所有の悦びもあったが、一方の虚無感も多分にあった。
老い先が見える中、断捨離を進める話をよく聞く。僕も微分係数が変わり、そのモードに変わり始めている。一方で、何かを遺したいという想いもあって、量よりも質を求めながら、創造できるモノや経験できるコトにリソースを割き気味になっている。

ハッセルブラッドを手放したことはそれに順行も逆行もすることだが、能力発揮できない力不足があるので正しい選択だったと考えている。
その代替となるレンズは当分は届きそうにないが、大切な人の姿を魂ごとを早く撮りたい。
